今日からはじまる今週のお題、「間取り」
今週のお題「間取り」
せっかくキーボードを入手したので、休眠状態のブログでも書いてみようと思い、はてなブログを開いた。
書くことはいろいろあるが、手始めてに今週のお題を書いてみよう。
間取り。
間取りは、仕事である。
前エントリにもあるが、宅地建物取引士ということは、不動産会社勤務なのだ。
とはいえ、不動産業者から見た間取りは、建築屋が考えて拵えた物件の表示に過ぎない。
図面から立体を容易に想像出来る業者でもある。
しかし、昔に比べて間取り図面で理解してくれるお客さまは確実に増えた。
昔は、間取り図面を見せても「ピンと来ない」「やはり現地を見せて頂かないと」という方は多かった。
今は、賃貸のポータルサイトが充実しているせいか、お客さまの方から間取りを具体的に指定してくる方が多い。
曰く、1LDKが良い、曰く、カウンターキッチンが良い、曰く、フローリング希望である。
築年数の浅い物件が好まれる。
でも、今一度、古き良き2DKのことも思い出して欲しい。
平成8年に建った物件は築25年だ。
古いと言わないでくれ、エヴァンゲリオンのアニメ放映も平成8年である。古いか。
そろそろ新卒の子達に「生まれる前の建物ですね」などと言われて久しい物件も増えてきた。
安心して欲しい、私より年上の物件ももまだある。平家の長屋形式だが。
間取りの話だった。
古い間取りは、実は使いやすかったりする。
ただいまと帰ってすぐに、台所がある。
買って来たビールとおつまみを台所に投げ出し、野菜類は落としに入れる。
落としとは、台所にある床下収納のことだ。点検口も兼ねているが、ほとんどの人が野菜庫として使用しているはずだ。
ジャガイモの芽が30cmぐらいぐるぐると伸びていることもあったろう、白菜を包んだ新聞紙を開けたくない事もあったろう。
また脱線した。とにかく、玄関すぐの台所な間取りはそう言う物語を想像させる。
台所の隣の洗面脱衣室の戸を足で開き、着ていた服を脱いで洗濯機に入れる。
そのまま浴室に飛び込んで急いで蛇口を捻る。
浴室の蛇口はお湯と水が別ハンドルになっていて、自分で温度調整をしないとちょうどいいお湯が出てこない。
シャワーを浴びたら、洗濯機の横の棚に重ねたタオルで適当に頭と体を拭きながら、さっき買ってきたおつまみを電子レンジで温める。
冷蔵庫から昨日作りすぎて取っておいたキャベツのおひたしにシーチキンを混ぜたヤツを出す。
台所から隣の6畳の洋間へのガラス戸をガラガラと開ける。自分が入居する前に交換したと言うまだ新しいエアコンの電源を入れ、テレビの電源も入れる。
ちょうど電子レンジの中で唐揚げが完成していた。アツアツ言いながらキャベツと唐揚げとビールを持ってこたつに潜り込み、電源を入れようとして、ドライヤーが先なのを思い出す。
頭を乾かしながらバラエティー番組をぼーっと見つめる。
テレビに映る新しいお笑い芸人をTwitterで探し、いいねをつける。
ビールをグビリとやりながら、まだ熱い唐揚げを頬張る。
部屋も体もこたつも暖まり、テレビ番組も夜のニュースになった頃、隣の6畳の和室に置いたベッドに転がり込む。
「アレクサ、おやすみ」
すると、エアコンと照明が消えた。
ベッドの上でふうっとため息をつくと、ふと思い出した。
「こたつ切ってなかった、、、」
2DK、44平米の古き良き平成初期の木造アパートでの一人暮らし、いいと思いますよ。