現在、猫を2匹飼っている。
我が家に来たのはちょうど10年前の今頃、東日本大震災の年だった。
仕事で行ったとある物件に住み着いた野良猫が、3匹の子猫を生み育てていたらしいのだが、近所の人から苦情を言われて、弟が回収に行った。
母は、海に捨ててこいと言ったのだが、弟はそれが出来ず、3匹中2匹を持ち帰った。残りの1匹は母猫が咥えて連れ去ったらしい。
猫を飼うのは初めてで、全く勝手が分からなかった。友人たちに聞きまくり、アドバイスをたくさん伝授された。
私はあまり猫が好きではなかった。母もそうだった。
しかし、弟の猫への溺愛ぶりは、姉としては驚くことばかりだった。
震災後の仕事は忙しかったのに、ちょくちょく家に戻っては猫の世話をしていたらしい。
生まれたばかりだったので、確かにちょくちょくミルクを与えないといけなかったのだが、ほとんど弟が行った。
以前犬を飼っていたのだが、犬と猫では全然違っていた。
まあ、犬は外で飼っていたので、飼い方も違ったのだが。
犬は、父がずっと散歩をしたり可愛がっていたのだが、父が入院したあたりから老化が始まり、父の葬儀が終わった次の日、後を追うように亡くなっていた。
震災までは熱帯魚がいたのだが、あの日からの数日の停電で全滅してしまった。3月は熱帯魚にも寒すぎたのだ。
その後に猫が来たので、あれから熱帯魚はずっと飼っていない。
そんな訳で、震災後にずっと居続ける猫2匹である。
猫は気まぐれとはよく言ったもので、日中は誰もいない自宅を縦横無尽に2匹は駆け巡っているらしい。
押し入れ、物置の天井、冷蔵庫の上、エアコンが直接当たってあったかい棚(写真のところ)
リビングのエアコンが直撃する棚は、もともとちょっとした台でペンの入ったカゴやちょっとした小物を置いていたのだが、その不安定なカゴの上にすまして座っていることが多くなり、カゴを手挙して座布団を置いたところ、ほぼ冬の定位置はここになってしまった。
最初は、子猫だったので2匹が並んでいても大丈夫だったのだが、今では体を窄めないと2匹が収まらず、時折喧嘩をしている。
本当に大きくなった。
というかデブネコである。
こちらはトラ。
こちらはクロ。よーく見るとトラと同じ模様がある。でもよくみないとただの黒ネコ。
でかい。
あったかいところが分かっている。
この時間は日が当たるこの椅子。
冬場は、私が帰宅すると、エアコンをつけたベッドの上に私より先に寝ている。
ま、なんだかんだで可愛いのである。
10歳なので、無理せず楽しく過ごしてほしい。なんじゃそりゃ。